広島の内科開業医の井上です。季節は小満(しょうまん)の候、緑美しい朝です。
太田川土手を散歩しながら本日公表したマイベストプロ(中国新聞社)のコラムについて考えてました。
人の幸福には二通りあるんだ。
日常であることの幸せ。
なにかの目標など得られるときの幸せ。
とくにわたしは日常であることの素晴らしさを実感していただきたいと常に思っています。
ルイアームストロングのこの素晴らしき世界。。。。
もくじ
病気!
病気について誤解されないでほしいです。
だれもがその疾患にかかるといってすべてが個人の責任ではないのです!
このことは大切!
あの人は働きすぎだから、ストレスをかかえこんで、食べ過ぎ、運動不足だから病気になった。
太り過ぎだから病気になった。
一般のかたはこのように考えるかたは多いかもしれません。
しかし我々プロフェッショナルはこう考えてはいけません。
すべての不摂生は万病のもとにはなります。
でも
不摂生をすると必ず病気になるわけではありません。
私ごと、学生時代の剣道の師匠に世界的にも有名な故勝沼信彦教授がいらっしゃいました。
先生は豪傑で剣道の高段者です。
私の最も尊敬していたかたの一人です。
週に三日は大酒を飲み、毎日喫煙していました。
先生は大きな持病もなく、88歳で逝去されました。
このような方もいらっしゃいます。
逆に
健康管理を万全にしても病になる人もいらっしゃいます。
医療スタッフが言えることは
統計的には禁煙がよくお酒を控えることがよい
痩せることもよい
ということです。
一概に肥満の人をみていきなり痩せなさいは医療者の傲慢な態度です。
たとえば
プロの力士が糖尿病で受診しました。
痩せなさいなどと指導するひとはいないと思います。
インスリン治療なども選択枝としてあがります。
同じように、飲酒や喫煙や睡眠不足もしかりです。
患者さんにはそれぞれの理由があり、不摂生になっているのです。
ちなみに肥満のかたで、ただ太っているだけのかたは肥満といって病気ではありません。
肥満により、高血圧・糖尿病・高脂血症、睡眠時無呼吸症候群・睡眠障害などを合併していてはじめて肥満症という病態と呼ぶのです。
あなたの健康のために、ストレス改善・体重コントロール、睡眠・運動・食事などをすすめています。
しかし
あくまで統計論にもとずいてアドバイスをしているだけです。
職業によってはアドバイスどおりにいかないこともあると思います。
アドバイスではすべてを聞こうとしなくてよいのです。
ごムリなさらずにできることから!
まとめ
幸せな日々とはにはじまり
健康のアドバイスの受け止め方について