広島のいのうえ内科脳神経クリニックの院長で、頭痛外来を本格的に担当している井上 健です。
季節は清明!
本日は曇り空ですが、桜がきれいに咲いてます。
業務日誌から清明の候の桜の様子
六年前の今頃 桜は散ってました
五年前 満開
四年前 葉桜になりかけ
三年前 満開で多くが葉桜
二年前 多くが満開で葉桜も
昨年 葉桜増える
今年 満開
本日は最近患者さんから「先生、腎臓の機能をしらべて欲しいです。例のサプリを飲んでました。」という訴えが。
幸い当院に通院中の患者さんで健康被害がでた可能性のあるかたはいないもの、サプリを中断して嘔気がなくなったという患者さんがいました。
関連性は不明ですが、どっきりとさせられます。
本日は、そんな紅こうじについて
もくじ
紅麹、古くから日本や中国で健康に良いとされ、様々な食品やサプリメントに利用されてきました。
しかし、
最近の報告により、その安全性について再考が必要とされています。
紅麹は、米に紅麹菌を混ぜて発酵させたもので、GABAやモナコリンKなどの有効成分が含まれ、血圧低下やコレステロールの抑制などの効果があるとされています。
また、抗酸化作用もあり、健康に良いとされています。
しかしながら、
ヨーロッパでも注意喚起が行われてました。
その原因として挙げられるのが、紅麹に由来するサプリメントの摂取です。
EUでは、一部の紅麹菌が生成する有毒物質であるシトリニンの基準値を設定し、摂取前に医師に相談するよう注意喚起しています。
また、スイスでは紅麹を成分とする製品の販売が禁止されています。
2024年3月29日には、日本でも「未知の物質」としてプベルル酸の可能性が浮上し、健康被害の報告がありました。
この問題に関して、混入源や具体的な影響についてはまだ確認されていませんが、注意が必要です。
紅麹には健康効果がある一方で、注意すべき点も存在します。
紅麹菌はシトリニンというカビ毒を生成するものもあり、腎臓の病気を引き起こすおそれがあります。
ただし、報告された健康被害の製品にはシトリニンは検出されていないとの報告もあります。
紅麹や紅麹サプリメントを摂取する際には、品質や製造過程に注意する必要があります。
特に、健康上の問題がある場合は、医師と相談することが重要です。
紅麹は健康に良いとされる成分が含まれていますが、その安全性については最新の情報に注意する必要があります。
健康被害の報告があるため、安全性を確認した上で摂取することが大切です。
【ファンコニー症候群との関連】
紅麹や紅麹サプリメントの摂取によってファンコニー症候群の症状が引き起こされる可能性があります。
この症状には、小児では発育不良や骨軟化症などがあります。成人では骨軟化症や筋力低下などが見られることがあります。
診断や治療には、糖尿やリン酸尿、アミノ酸尿の検査が行われ、重炭酸塩やカリウムの補充、原因となる腎毒性物質の除去、腎不全に対する処置が行われる場合があります。