もくじ

わたしどもは、広島で脳神経を中心に内科疾患を診療しております。

安芸の宮島、大聖院(だいしょういん)の金剛力士像です。

ストレス解消には

スポーツをすることがおすすめですが、時間がない、足腰が悪いなどでなかなかスポーツなどできませんね。

映画をみたり、野球観戦もいいのですが時間がないですね。

仕事でのストレス、悩み、気落ち、心配事、あるいは極度の緊張感、、

我々はついつい、ひたすら眠ろう、お酒に頼ろうなどといった方法でごまかそうとします。

睡眠はストレス解消には有効ですが、規則正しい睡眠時間以上の睡眠はだめです。

脳は寝ている間も、脳内のデフォルトモードネットワークが働いているといわれてます

車でいうとアイドリング状態です。

デフォルトモードネットワークとは内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、そして下頭頂小葉などから構成される脳回路です。

意識的な活動をしていないときに働く脳のベースライン活動ともいえます。

最近の研究では、これらのネットワーク内の脳機能がずっと働いている状態が脳の疲労をきたす原因だとしてます。

つまりストレスの原因です。

スポーツ、映画鑑賞などの趣味に時間を割けれなくても。

10分間のマインドフルネスなら誰でもできます。

研究者によってはたった10秒でもよいといわれます。

マインドフルネスは英語では注意をするという動詞です。

なにに注意をするかというと【現在の自分の状態と環境】にです。

それに注意をすることによって雑念を脳に入れないようにします。

マインドフルネスは脳の情報処理を一時だけ停止させることにより、頭の中の雑念を一掃します。

脳内をリフレッシュさせるわけです。

これによって少しでもストレスを緩和します。

マインドフルネスとは瞑想をすることにつながります。

でも、瞑想のように静かなところで座禅を組んだりする必要はありません

瞑想の基本の一つは呼吸です。

瞑想の観点からは、呼吸にすら集中しないで心を無にするのですが常人には不可能です

人は何もしてないときに、雑念が浮かびます。

雑念こそが脳を疲労させるものです。

ですから基本の呼吸にのみ意識を向けるようにします。

呼吸は空気を吸い込む時間の倍以上かけて息を吐くのが基本です。

瞑想の目的とした場合は、空気を吸い込むのは口でも鼻でもどちらでもよいのです。

しかし、口からだと外気のウイルスや汚染された空気を直接吸い込むことになります。

吸うときは鼻から、吐くときは口からがよいでしょう。

また肺を広げながら息を吐くのには、口を少しすぼめるとよいです。

多忙な現代社会においては、

家や仕事場では座って呼吸法を実践するのは日に数十秒間位のときもあります。

でも、土手を散歩しているときなどは10分間以上の呼吸法が実践できます。

目を閉じて、散歩中は薄目にして、鼻から息を吸って、口から細く息を吐き出す。

ただひたすらに呼吸に集中してください。

最初は驚くほど多くのことが頭に入ってきます。

全然関連のないことも、

雑念がうかんでも、それについて考えないように。

流していきます。

阿字観瞑想(あじかんめいそう)

阿字観瞑想(あじかんめいそう)という瞑想法があります。

真言密教で最も基本的な瞑想法になります。

サンスクリット語の阿という梵字が基本になる瞑想法です。

息を吐くときアという発音をするように口から息を吐きます。

私が推奨している吐き方とは異なります。

私はマインドフルネスを行うに当たって細かな形式にはこだわりません。

脳はマルチタスクができないといいます。

ひとつのことにしか集中できないのが我々の脳です。

一見、複数のことをやって能率をあげているつもりでも、一つずつこなしていくのと実際に費やした時間はかわらないようです。

むしろ、複数を同時にする方が時間がかかっているというデータもあります。

これを逆に利用します。

呼吸にのみ集中しようとします。

それでも雑念が多く入ってくる場合は、以下のことに集中します。

現在聞こえている音。

可能であれば小鳥のさえずり。

小川のせせらぎ。

風の音。

現在の空気のにおいや温度を感じたり、

自分がいまいる姿勢や、着衣が肌に触れている感じに注意をむけます。

このように現在の自分がある姿に注意をむけることこそマインドフルネス(英語の意味は注意をするという意味)なのです。

それによって、雑念が脳に入り込みににくなり脳内がリラックス状態になるのです。

これらのことは、どこでも思い出したときにすぐに実践できます。

高いお金を払う必要もなく、場所も選びません。

是非、今日から実践してみてください。