脳梗塞や脳出血の原因のひとつに血管がもろくなることがいわれております。
本日は、脳血管をいかに強くするかについて記載してみます。
動脈という血管はどのような構造になっているかご存知ですか?
もくじ
動脈は「内膜」「中膜」「外膜」の三層から成り立ってます。
「外膜」は血管を保護する層
「中膜」は筋肉(平滑筋)がいっぱいあり、血管が収縮したり拡張する機能を担う層です。
そして「内膜」です。
「内膜」は、「線維」からなる薄い層である内弾性板、その内側にならぶ内皮細胞から構成されます。
この内皮細胞が血管の丈夫さと若々しさを決定づけるといわれるんです。
内皮細胞は血管のもっとも内側にあります。
細胞はいっそうのみがならび、たえず血液と直接触れ合うのが内皮細胞なんです。
たえず触れ合う、つまり血液と血管壁の仲介する機能を担ってます。
たえず血管をまもり、血管を強くするように働くのが内皮細胞なんです。
内皮細胞の役割
「バリア機能」
血液中の成分が必要以上に血管のなかに入らないように監視して制御します。
この機能がうまく働かないと、動脈硬化のもとになる酸化LDL(悪玉コレステロール)などの有害物質が血管壁に侵入します。
そしてその有害物質が沈着するとプラークという油の塊が動脈壁に形成されるんです。
プラークがついたりして、ある程度の動脈硬化がすすんでも、内皮細胞のこのバリア機能が回復すれば、傷は修復される強い血管がよみがえると言います。
そしてこのプラークは壊れにくくなり血栓の予防につながります。
「活性化機能」
内皮細胞の活性化機能とは、血管の拡張をうながしたり、血液をサラサラに保ったりすることです。
血流が多くなると、内皮細胞はNO(一酸化窒素)という物質を分泌しますね。
NOには血管を拡張する作用があるので、その分泌により血圧がさがり、血管への負担が減ります。
NOは一酸化窒素ですから、大気にでると有害物質ですが内々ではこのように役立つ物質なんですね。
さらにNOには血栓をふせぐ働きもあるといわれてます。
ではどうすればこの内皮細胞をまもれるのでしょうか?
内皮細胞によい生活とは
内皮細胞を傷つける要因の数をすこしでも減らす
内皮細胞を傷つけるものは活性酵素です。
活性酵素はわわわれの体のなかで増えすぎると細胞を傷つけて老化をおこすといわれております。
活性酵素の害を減らすためには、抗酸化成分の多い野菜や、大豆などを多くとるといいようです。
禁煙すること、ストレスを軽減することも大切なことです。
血圧をあげない
血圧は高いと、内皮細胞が傷ついて機能が低下します。
血圧を高める要因は、塩分のとりすぎ肥満そして運動不足です。
減塩を心がけ、肥満のひとはすこしずつでも、標準体重に近づけましょう。
有酸素運動が有効なのは多くのエビデンスに支えられております。
血流をよくする
血液と内皮細胞は直接接しており、互いに健全性を保ってます。
適度な勢いをもってスムーズに血液が流れているときは、内皮細胞の機能は抜群です。
血液をスムーズに流すためには、脂質や糖質のとりすぎをさけたり、有酸素運動を心がけることが大切です。
内皮細胞の寿命
約1000日、およそ三年間といわれております。
今日から内皮細胞によい生活をこころがければ、徐々に内皮の機能は高まるのです。
三年間ときくと長く感じるかもしれません。
すぐには健康にはなれないですが、三年間食生活を改善すると大きく体はよいほうへ変化すると思われます。