コーヒーをこよなく愛するクリニック院長です。

天気の良い朝、平凡な日々

一杯のコーヒーを飲む至福される時間

コーヒーは健康によいかですが

日の2〜3杯のコーヒー摂取は

心疾患や危険な心拍リズム(不整脈)のリスク低下だけでなく

長生きとも関連する

このような報告が2022年4月2日から4日開催された米国心臓病学会(米ワシントン/オンライン開催)で発表されました。

コーヒー好きのかたにとってはうれしいお話ですが

過ぎたるは猶及ばざるが如し

カフェインが冠動脈疾患に与える悪影響についてはまだまだ研究段階なのです。

もくじ

コーヒーがよいという情報

アルフレッド病院

対象 UKバイオバンクのデータを用いて、心疾患の既往がない38万2,535人の男女を10年間追跡

コーヒー摂取と心疾患や脳卒中発症との関連を検討

結果

コーヒー摂取のベネフィットが最も大きかったのは1日に2〜3杯の摂取

冠動脈疾患、心不全、不整脈、全死亡のリスクが10〜15%低下

また

脳卒中や心臓関連死のリスクが最も低かったのは、コーヒーを1日に1杯摂取している人だった。

ベーカー心臓・糖尿病研究所(オーストラリア)のPeter Kistler氏ら

対象 試験開始時に心血管疾患の既往があった3万4,279人

1日に2〜3杯のコーヒー摂取はコーヒーをまったく摂取しない場合と比べて、死亡リスクの低下

カフェインは薬理作用に心拍数増多があり、心房細動や心房粗動患者では、

コーヒー摂取の及ぼす影響がしばしば懸念

でも

この研究では、コーヒーの摂取量にかかわりなく、心房細動や心房粗動などの不整脈のリスクがコーヒーの摂取により増加することは確認されなかった。

それどころか

1日に1杯のコーヒーを摂取する心房細動患者では、コーヒーを摂取しない人に比べて、死亡リスクが20%近く低いことも示された。

摂取するコーヒーの種類(インスタントコーヒーか豆を挽いたコーヒー、カフェイン入りかカフェインレス)により心血管疾患のリスクとの関連に違いがあるのかが検討

豆を挽いたコーヒーかインスタントコーヒーかにかかわらず、1日に2〜3杯のコーヒー摂取は、不整脈、冠動脈の閉塞、脳卒中、心不全のリスク低下

死亡リスクの低下は、検討した全種類のコーヒーで認められた。さらに、カフェインレスのコーヒーの摂取は、不整脈のリスク低下とは関連していなかったが、心不全以外の心血管疾患の発症リスク低下と関連していた。

【出典】Laurence Epstein, MD, system director, electrophysiology, Northwell Health, Manhasset, N.Y.; Gregg Fonarow, MD, director, Ahmanson-University of California, Los Angeles, Cardiomyopathy Center; presentations, American College of Cardiology annual meeting, April 2 to 3, 2022, Washington, D.C.

当院の近所のお店「カフェフレグラント」

豆を挽いたコーヒーは一杯のカフェイン量は約60mgです。

もし

毎日四杯以上コーヒーを飲まれているかたが突然飲まない日を作れば!!

強い頭痛が起こる可能性も

実は、先日当院の近くにお住まいの患者さんが頭痛発作で来院されました。

問診の内容から

カフェイン離脱頭痛

と診断しあることを指示「○○してください」

一時時間後に頭痛は嘘のようになくなりました。

カフェイン離脱頭痛

国際頭痛分類の第三版第二部二次性頭痛の

8物質またはその離脱による頭痛

8.3.1に分類

2週間以上のあいだ、一日200mgをうわまわるカフェインの定期的摂取

それが、中断され24時間以内に発現する頭痛

その後の摂取がなければ7日以内に自然に消失する

患者さんには「頭部MRIがあるので待ち時間の間に、おいしいコーヒーを一杯飲んできてください。」と。*最初の質問の「○○してください」

待ち時間についてはGoogleでもいろいろコメントされておりますが、この患者さんはこの待ち時間に感謝されました。

頭痛がなくなったのです!

その後は日に一から二杯のコーヒーに変えているようです。