こんにちは、広島市内のクリニックの院長です!

もくじ

肥満は認知症のリスク

体重が増えると脂肪細胞から、細胞障害物質がでる。

その結果、2年から4年間の記憶を保持する海馬の萎縮が始まる。

つまり、物忘れのリスクになる。

このようなことを、ブログに記載しました。

認知症の進行と体重減少

あれっ逆じゃないか?

そう思われた方いますか?

でもこれは本当なんです。

認知症の方の体重や栄養状態を見ていった研究があります。

それによると認知症の度合いが進むにつれて体重は減り栄養状態も悪くなるとのことです。

筋肉量が減り脂肪量の比率が上がると認知症?

一つの仮説です。

でも、こう考えると認知症にいたる経緯やその後の経緯も納得できるのではないでしょうか?

もちろん脂肪比率が高いというのは認知症のリスクの一因でありそのほかにも数多くの要因があります。

運動不足で体脂肪率が増え、体重が増える。

認知症になる。

認知症になることで食欲低下が始まる。

体重は減る。

しかし運動不足は続く、あるいは引きこもりになりさらに運動ができなくなる。

その結果、体重は減るが体脂肪率は上がる。

認知症が進行する。

このような感じでしょうか。

認知症になると食欲低下

これは以前より知られております。

高齢になると食欲低下する

この事実とも関連はします。

運動量を含めた日中の活動量の低下

認知症で使用する内服薬による影響

満腹中枢のある視床下部などの大脳の神経細胞の変性

抑うつ状態になったり、食事そのものがなにかわからなくなるなどもあります。

食べ物を噛んだり、飲み込んだりする機能の低下

入れ歯や健康な歯がなくなる、顎関節のトラブルは健康な高齢者にも見られますが、認知症の方にはその頻度が高いようです。

飲み込み(嚥下機能)の経過も健康な高齢者にもみられますが、認知症のかたにはその頻度が高いのです。

健康に長生きするには

有酸素運動のすすめ

まさかここまで運動が大切だとは思いませんでした。

認知症になるのを予防するばかりでなく、進行も予防する可能性があります。

健康な歯

毎日の歯磨きをふくめ、歯の手入れが大切です。

近年では、歯科の先生たちが認知症予防のために研究されることが多くなっております。

良く噛んで食べよう

良く噛んで、唾液を多くだすことは消化によいだけでなく脳機能の活性化にもなるとのことです。

近年では、スローイーター(ゆっくりお食事をされるかた)の体重減量効果が研究されており、論文にも掲載されております。

よりゆっくり食べることが体重減少に役立つ可能性

【参考文献】

Hurst Y, Fukuda H. Effects of changes in eating speed on obesity in patients with diabetes: a secondary analysis of longitudinal health check-up data.

BMJ Open. 2018 Feb 12;8(1):e019589. doi: 10.1136/bmjopen-2017-019589.