こんにちは。
いのうえ内科脳神経クリニック院長の井上です。
暦の上では処暑を過ぎ、朝晩は少しずつ涼しさを感じられるようになってきました。
しかし、日中はまだまだ残暑が厳しく、油断はできません。
夏になると「塩飴をなめれば熱中症を防げる」と耳にすることがあります。
けれども実際には、塩飴は脱水の補助にはなりますが、熱中症を直接予防するものではありません。
今回のブログ記事では、脱水と熱中症の違いをわかりやすく整理し、正しい夏の健康管理法をまとめました。
ぜひご一読いただき、暑い季節を安全に過ごすための参考にしていただければ幸いです。
もくじ
塩飴は熱中症予防になる? ― 実は「脱水」と「熱中症」は別物です
はじめに
夏になると「熱中症予防に塩飴をなめましょう」と言われることがあります。
しかし実際には、塩飴は熱中症を直接予防するものではありません。
なぜなら「脱水」と「熱中症」は似て非なるものだからです。
この違いを理解することが、正しい予防につながります。
脱水と熱中症 ― 似ているようで違う
- 脱水:体から水分や塩分が不足した状態。
→ 口渇、尿量減少、だるさ、筋肉のけいれんなど。 - 熱中症:体温調節ができなくなり、体に熱がこもった状態。
→ めまい、頭痛、吐き気、意識障害など。命にかかわる場合もあります。
👉 塩飴は「脱水」のサポートにはなるけれど、「熱中症」を直接防ぐことはできません。
塩飴の役割はあくまで「補助」
汗をかくと水分だけでなく塩分(ナトリウム)も失われます。
そのため塩飴は「塩分補給」には役立ちます。
しかし――
- 水分は補えない
- 糖分の摂りすぎで喉が余計に渇くこともある
- 「塩飴をなめているから安心」と思うと休憩や水分補給を怠ってしまう
👉 結果として、体に熱がこもり、熱中症リスクが高まる という逆効果になりかねません。
熱中症を防ぐ本当の方法
熱中症を予防するために必要なのは、塩飴ではなく「熱を逃がすこと」 です。
- 水や経口補水液でこまめに水分補給
- 日陰や冷房の効いた部屋で休憩
- 通気性のよい服装
- 扇風機や冷却グッズで体を冷やす
👉 体の熱を下げることが熱中症予防の本質です。
塩飴を上手に使うなら
- 強い発汗時に「水分と一緒に」取り入れる
- 経口補水液や水とセットで利用する
- 摂りすぎず、あくまで補助的に使う
- 塩分制限のある方は医師に相談を
まとめ
- 塩飴は「脱水予防の補助」である
- 熱中症は「熱が体にこもること」が問題であり、塩飴では防げない
- 熱中症対策の中心は「水分補給」と「体を冷やすこと」
👉 「塩飴=熱中症予防」というのは誤解です。
脱水と熱中症は違う。だからこそ、塩飴の位置づけを正しく理解することが大切です。