頭痛診療を専門にしてます広島のクリニック院長です。

この漢方医、少し私に似てませんか(笑)。

先日、1葛根湯が風邪以外に効果あるのを説明。

肩こりに効く漢方薬として、1葛根湯を一例としました。

ある方から、1葛根湯は風邪にしか効果ないと思っていたとコメントがありました。

漢方薬は使い方しだいで本当にいろいろな症状にききます。

効用として、高血圧にも低血圧にも効果あるものがあり。

心不全という体に水分が貯まる状態と、脱水症という水分が足りなくなる状態のどちらにも効果があるものがあります。

これは西洋医学的にも証明されてますが、このような効果があるゆえ、本当に漢方薬は効くのか?

どちらでも効果あるなんて、おかしいのじゃないか?

と、いわれる方が大勢います。

で、1葛根湯の話にもどって

効用で、

体力がある方の風邪はもちろん、

頭痛

肩こり

高齢者の明け方の水便(水溶性下痢)

母乳栄養時の、乳汁不足にも効果があります。

母乳栄養時の乳汁過多にも有効です。

また結膜炎や角膜炎などの眼科疾患にも
中耳炎や扁桃腺炎、リンパ腺炎などの耳鼻科疾患にも葛根湯はよくききます。
上半身の神経痛にも効果あるのが葛根湯です。

ここで、「なぜ下半身の神経痛ではきかないの?」という質問があります。

人の体は横隔膜を境に、上焦(じょうしょう)と中焦(ちゅうしょう)下焦(かしょう)とに分けられます。
葛根湯は上焦に効果あるといい、横隔膜よりうえの病気に効果ある代表的な漢方薬です。

下焦の下半身の神経痛に効き目はあまりないのですね。

1葛根湯はいろいろな病気にきくものですから、昔のお医者さんで、なにかあればすぐに葛根湯をだしていたかたがいたそうです。

葛根湯医者(かっこんとういしゃ)
「頭が痛いのですか?頭痛ですね。葛根湯をどうぞ。次は胃の痛み?葛根湯をおあがりなさい。今度は筋肉痛?葛根湯をどうぞ。次は・・・・」
「先生、私はお父さんの付添いで来たのですが?」
「はい、付き添いですか?では退屈でしょう、葛根湯をおあがりください。」
といった具合に。。
薮医者の代名詞で葛根湯医者という言葉があったそうです。
「頭が痛いの?頭痛ですね、葛根湯をおあがり。次は胃の痛み?葛根湯をおあがり。今度は筋肉の痛み?葛根湯をおあがり。次は…」

私ごと、葛根湯をよく飲んでいました。

それは葛根湯が効果覿面だったからです。
葛根湯が合うかたは、お臍の上や横を押さえると痛みを訴えるかたが多いのです。
昔、大塚敬節(おおつかけいせつ)先生(明治33年2月25日 – 昭和55年10月15日)が見出した圧痛点で大塚点といいます。
私も例外なく、大塚の圧痛点があったのですが、、。
それは私が20代のころです。
私自身ですが、
肩がこれば、葛根湯。
片頭痛が来そうだと葛根湯。
朝眠たいときは葛根湯。
風邪をひきそうなときは葛根湯。
葛根湯を持ち歩いていた時期がありました。
ある先生に、「君は葛根湯医だ」といわれ、、、
そのときは、この言葉の意味もわからず「葛根湯好きだからそういうんだ。」
と、笑っていました。

漢方のユニークなところですが、同じ病気に対しても体力などの状況で漢方薬を変えていくのです。

高血圧や高脂血症や糖尿病のお薬や、抗がん剤に代表される西洋薬では、この傾向は少ないと思います。

風邪でも

さきほどの、体力のある人の風邪には1葛根湯

寒気がする風邪には127麻黄附子細辛湯

高齢者で物事を気にするかたには、70香蘇散

体力なく、風邪のときに汗ばむかたには45桂枝湯

このように考えて処方すると

漢方薬は魔法のようによくききます。