もくじ
💡薬だけに頼らない「片頭痛ケア」
~毎日コツコツできる“頭痛体操”をご紹介します~
こんにちは。
いのうえ内科脳神経クリニック院長、脳神経内科専門医の井上です。
「頭痛薬を飲んでも、またすぐに痛くなる」
「毎日頭痛があって、もう薬を飲みたくない」
そんなお悩みをよく耳にします。
片頭痛の治療は、薬による予防や発作時の対処が中心ですが、実は“体の動き”や“姿勢”を整えること”も、片頭痛の頻度を減らすうえでとても大切なんです。
今回は、当院でおすすめしている“頭痛体操”についてご紹介します。
🤔「頭痛体操」ってなに?
医学的には、「頸(くび)・肩・背中の緊張をゆるめる運動」「姿勢を整える体操」などの運動療法にあたります。
頭痛体操の目的は:
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頭痛の引き金になる筋肉のコリや緊張をほぐすこと
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自律神経のバランスを整えること
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姿勢を整え、首や頭への負担を減らすこと
これらを通して、片頭痛が起こりにくい体づくりを目指します。
📖 医学的な根拠(エビデンス)もあります
最近の研究では、以下のような運動が片頭痛の予防に役立つことが分かってきました。
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有酸素運動(ウォーキングなど)
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ヨガやストレッチ
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首・肩のリハビリ運動
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リラクゼーション(深呼吸や筋弛緩法)
これらはすべて、「頭痛体操」に含まれる動きです。
海外の頭痛学会でも、こうした運動は「薬だけに頼らない片頭痛対策」として評価され始めています。
ただし、「頭痛が治る」わけではなく、“予防効果を高める補助的な方法”と考えるのが正解です。
🧘♀️今日からできる「かんたん頭痛体操」
※痛みがあるときは無理に行わないでください。
🟢【首のストレッチ】
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背筋を伸ばして座り、首をゆっくり右に倒します(15秒)
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ゆっくり戻して左側も同じように(15秒)
→ 首の横の筋肉をゆるめる
🟢【肩甲骨まわし】
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肩をゆっくり大きく後ろに10回まわす
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前にも10回まわす
→ 肩の緊張が取れて呼吸もしやすくなります
🟢【深呼吸】
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鼻から4秒かけて息を吸う
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口から6秒かけてゆっくり吐く
→ 自律神経が整い、頭痛を起こしにくくします
☝ こんな方におすすめです
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頭痛薬を毎日飲んでいる
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朝から頭が重くてつらい
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スマホやパソコン作業が多い
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姿勢が悪いと感じている
このような方は、体の使い方を少し変えるだけで症状が軽くなることがあります。
薬だけに頼らず、「自分でコントロールできる片頭痛予防法」として、ぜひ取り入れてみてください。
🏥 当院では看護スタッフとも連携しています
当院では、必要に応じて看護師による姿勢の評価やストレッチ指導も行っています。
「頭痛体操をやってみたいけど、やり方が不安…」という方も、お気軽にご相談ください。
ご自身の体を労わる時間を、少しだけ作ってみませんか?
いのうえ内科脳神経クリニックでは、皆さんの毎日を「薬だけに頼らない、やさしい頭痛ケア」でサポートしていきます。