頭痛診療を専門にしてます広島のクリニック院長です。

血圧を下げよう運動

高血圧は脳血管障害の最大の敵といってもいいすぎではありません。

数十年前は上の血圧(収縮期血圧)は年齢+100以下だったらよいといってました。

しかし、高血圧と脳血管障害、心血管障害などの関係があきらかになり

現在では140/90mmHg以上を高血圧としております。
(家庭血圧は135/85mmHg以上)

そして、さらに120/80mmHg以下を至適血圧としております。

今年になって米国の高血圧ガイドラインが改定され、米国での高血圧の基準が140/90mmHgから130/80mmHgに下がり

ました。

さて、この血圧ですが下げるためには運動と食事療法などの生活習慣のコントロールです。

そして、生活習慣のコントロールでは不十分なかたはお薬を飲まなければなりません。

「高血圧のお薬は飲み始めたら一生飲まないといけない。嫌だー。」

と言われるかたは平成30年1月9日のブログを参照してください。

で、内服を続けるために。

お薬をもらうためには病院に通院する必要があります。

通院は大変なので三か月くらいお薬をまとめてもらわれるかたがいます。

そのようなかたの多くは飲み忘れがあるのが現状です。

熱心なクリニックのなかには二週間に一回の受診をすすめているとこともあります。

ただ、待ち時間が長いとか、お仕事の都合で二週間に一回の通院が継続できなくなるかたも多くいらっしゃるようです。

ただ、待ち時間が長いとか、お仕事の都合で二週間に一回の通院が継続できなくなるかたも多くいらっしゃるようです。

脳というのは習慣が好きです。

月はじめなどに決めて、クリニックに受診するのと、薬がなくなりかけたら受診するのでは前者のほうが長続きします。

やはり、高血圧のお薬は月に一回程度の割合でもらうのが一番しっかり継続できるのではないかと思います。

国や厚生労働省も、月に一回の受診は推奨しているようです。

しかし、忙しいかたが高血圧のお薬のみで、月に一回の受診は無理といわれるかもしれません。

そのようなかたには、ついつい処方を長期にしてしまいます。

短い処方だと大変だから来院されなくなる。

長い処方だと血圧治療に対するモチベーションが落ちてしまうし、副作用など早期発見する機会を失う。

ジレンマが生じてしまいます。

 

お薬を飲み忘れると

いやな情報も知っておいてください。

Hypertentionという国際誌に2016年に発表されたデータです。

・お薬を8割以上のめているかたと5割未満のかたでの比較です

心血管疾患の死亡率は1.64倍

脳出血による死亡率は2.19倍

脳梗塞による死亡率は1.92倍

と約二倍も死亡する可能性が高くなるのです。

【参考文献】

Kim S et al.  Medication Adherence and the Risk of Cardiovascular Mortality and Hospitalization Among Patients With Newly Prescribed Antihypertensive Medications.Hypertension.  2016;67:506-12.

理髪店で薬剤師が降圧介入、血圧値大幅に低下

「なんだこれ?」と思われたかたもいますね。

これは、臨牀の雑誌のトップジャーナルといわれているNEJM誌に掲載された研究です。

黒人が経営する理髪店52店舗でのこと

医師と薬剤師と協力して

病院にいかなくても散髪にはみんな行くというところに目をつけました。

来店のたびに理容師さんと薬剤師さんが患者さんに指導したのです。

・指導内容 ライフスタイルの改善と医師への受診をすすめた

理容師さんの指導を対照群として薬剤師さんの指導を介入群としました。

6週間に一度は髪を切りにこられる35歳から79歳の黒人男性319人です。

皆さんの血圧は

対照群の患者さん 上の血圧(収縮期)が152.8mmHg

介入群の患者さん 154.6mmHg

するとなんと

対照群の患者さん 収縮期が145.4mmHgと9.3mmHgの低下

介入群の患者さん 125.8mmHgと27.0mmHgも低下

定期的な声掛けの必要性と、専門家による指導の有益性を指摘した論文でした。

【参考文献】

Victor RG et al. A Cluster-Randomized Trial of Blood-Pressure Reduction in Black Barbershops. N Engl J Med. 2018 Mar 12. doi: 10.1056/NEJMoa1717250. [Epub ahead of print]

生活習慣の改善

病院ではお薬による治療のみでなく、生活習慣を改善するための指導もおこないます。

生活習慣が血圧あたえる影響は大きいのです。

・減塩をする

塩分をとると、血管ななかに水分を引き込んでしまい(浸透圧により)血液中の水分が多くなり血液量が増えて血圧が高くなるといわれてます。

・有酸素運動(時間のないかたは筋肉トレーニングでもよいと思います。)

睡眠とおなじように、複雑な理由もありますが、運動は血管の伸縮性を高めます。

それにより血管が柔らかくなります。

そして、排尿をうながすホルモンも活性化します。

その結果、交感神経のはたらきも抑制でき血圧がさがります。

・十分な睡眠

・ストレスの軽減 睡眠もですが、ストレス軽減は自律神経のバランスを整えますので血圧のコントロールには重要です。

・ツボおしやマッサージなど

・漢方薬

薬物療法の一種ですが、漢方はお食事にある栄養分と同じものが使用されてますので、ある意味食事療法です。