珈琲が大好きなわたしです。

毎朝コーヒーを飲み、週に一回はカフェに行くのが楽しみです。

当院の近くにも素敵なカフェ(カフェフレグナント)が平成30年夏から営業されています。

 

本日はそのコーヒーが不随意運動を抑制したという論文を紹介します。

ADCY5関連ジスキネジアはコーヒーで軽快する?

ジスキネジアという、筋肉が自分の意志とは反対に、あるいは無意識に不必要な筋収縮がおこる病気。

フランスで11歳の少年がこの病気に罹患してました。

遺伝子検査ではADCY5遺伝子の変異によってひきおこされることがわかっておりました。

ADCY5関連ジスキネジア

adenylate cyclase 5(ADCY5)遺伝子変異は小児期発症の舞踏(ぶとう)運動の原因となるといわれてます。

患者さんによっては発作性舞踏運動(とくに夜間に増悪)やジストニア・ジスキネジア、ミオクローヌス、脱力発作などをきたします。

一般的には進行はあまりしない疾患。

治療は眠りぐすりでよく使用されるベンゾジアゼピンが有効。

ADCY5遺伝子は線状体という頭の真ん中にある扇形の構造物に発現しこれらの不随意運動に関連。

また心筋にもなんと発現。

そのため心筋症や心不全を合併する患者さんもいるようです。

この患者さんはユーチューブにでてた方です。この論文の少年ではありません。

少年のご両親は経験的に、エスプレッソコーヒーを日に二杯飲ませるとジスキネジア発作がおこらないと知りました。

それ以降、毎日エスプレッソコーヒーを少年に飲ませていました。

でもある日、少年にジスキネジアの症状が出現。

四日間ジスキネジア症状に苦しんだ少年を病院へ連れていきました。

 

そこで、間違ってカフェイン抜きのコーヒーを買って飲ませていたことに気づきました。

再度、カフェイン入りのコーヒーを飲ませると、嘘のように少年の症状は緩和されました。

【コメント】

ADCY5遺伝子に関連するジスキネジアは、100万人にひとりの割合といわれてます。

濃いコーヒーには筋肉のけいれんを抑える効果があると昔から知られております。

でも

このようなジスキネジアがピタッと軽快するとは少し信じがたいですが

ご両親が気づかないでカフェインレスコーヒーを飲ませていたこと。

これば科学では二重盲検試験にあたります。

となると

ジスキネジアとカフェインの関連が強く考えられる結果になりますね。

【参考文献】

Méneret A et al.  Caffeine and the Dyskinesia Related to Mutations in the ADCY5 Gene. Ann Intern Med. 2019 Jun 11. doi: 10.7326/L19-0038.