おはようございます。いのうえ内科脳神経クリニックの院長の井上です。
令和元年も後一日!
年末の大掃除、年賀状書き終ってますか?
わたしども、昨日は
神韻2020日本公演
を鑑賞してきました。
オリンピックの体操競技のような見事な踊りと、オーケストラの奏でる音楽で胸一杯になりました。
さあ、夕食はなにしようかと(早い、早い)考えて歩いていたら。
「すみません、すこしインタビューをさせてください」と。
(夕食の時間までまだあるし、、)
こころよく、「わかりました」と答えました。
インタビューでは、正直少し誘導されたような気がしました
また
なんとなく、話しすぎた感がありましたが
テレビ取材でいつも思うのは、うまくお話ができなくても
うまく編集していただけるということ。
しかし
逆もあるんですね。
先日読んだ、週刊誌の記事!
フェブロキソスタットという痛風発作を予防するおくすりのこと
フェブリクという製品名で処方されてます。
「100人に1人が死亡!痛風薬「フェブリク」の恐ろしすぎる副作用~海外では限定的に投与される薬だが、日本ではまったく制限なし~」と
記事の中にはフェブリクのことを
「死を招く薬」と書いてました。
この記事のもとになったインタビューは鎌谷直之先生*。
実際は
多くの論文でフェブキソスタットが心血管障害と心血管死を抑制
ということをお話ししたとのこと。
それなのに
「フェブリクの服用を中止すると、死亡率が上がることが分かった」と書かれてしまった。
「服用中は大幅に心血管イベントや死亡率が低下しているため、中止することで服用中に抑えられていた死亡が現れるため」
と(Arthritis Rheumatol 2019; 71: 1966-1967)に書かれてる内容を説明したのに。
多くの論文により、フェブキソスタットは心血管イベントや心血管死を30~40%減少させることが発表されている。
「むしろ服用することは望ましい。
と説明しているにもかかわらず。
『飲み続けるのは地獄、止めるのも地獄』と表記されてしまいました。
ひとは言葉というコミュニケーションツールを使いますが、
このように受け止めかたによって、ニュアンスが異なったり、
本人が意図することと、真逆のことが書かれることがあるんだと
民主義国家であるがゆえ、受け止めかたも千差万別
悪いこともあるけど、良いこともある
我々ひとりひとりが情報から正しいものを取得する
その必要がある
つくづく、思ってしまいます。
*鎌谷直之(かまたに なおゆき)
株式会社スタージェン会長、医療人工知能研究所所長、公益財団法人痛風財団理事長
1973年東京大学医学部卒業
1979年4月から1982年3月 米国カリフォルニア州スクリプス研究所研究員
1989年4月から1990年3月 米国ミシガン大学内科客員教授
1998年から2008年 東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター・センター長
2010年4月から2011年12月 理化学研究所ゲノム医科学研究センター・センター長