もくじ

【頭痛が増えた?それ、甲状腺のせいかもしれません】

〜代謝とホルモンの深い関係〜

こんにちは。
いのうえ内科脳神経クリニック院長、脳神経内科専門医の井上です。

「最近、なんだか頭痛が増えた気がする……」
「寝ても疲れがとれないし、イライラしやすい」

そんなお悩みのある方、甲状腺のホルモンバランスが影響している可能性があることをご存知でしょうか?

今回は、甲状腺の働きと頭痛との関係について、わかりやすくお話しします。


🔍 そもそも甲状腺って何?

甲状腺は、首の前側にある小さな臓器で、「ホルモンの工場」のような働きをしています。
ここから分泌されるホルモン(T3・T4)は、からだ全体の代謝をコントロールしていて、エネルギーの使い方や体温、心臓の動き、脳のはたらきにも影響を与えます。


🧠 甲状腺と頭痛の意外な関係

実は、甲状腺ホルモンが多すぎても、少なすぎても、頭痛の原因になることがあります。

✅ 甲状腺ホルモンが「多い」場合(バセドウ病など)

  • 頭がぼーっとする

  • ドキドキする

  • 暑がり・イライラ・不眠

  • 片頭痛や緊張型頭痛の悪化

✅ 甲状腺ホルモンが「少ない」場合(橋本病など)

  • 朝からだるい

  • むくみやすい

  • 物忘れしやすい

  • 冷え性・便秘・うつっぽさ

  • 慢性的な頭重感・頭痛

このように、ホルモンバランスの乱れが自律神経に影響し、それが頭痛や倦怠感、不安感につながることがあるのです。


🧪 どうすればわかるの?

採血で「甲状腺ホルモン(TSH・FT3・FT4)」を調べることで、甲状腺の状態がわかります。
必要に応じて甲状腺エコーを行い、腫れや炎症の有無も確認します。


🩺 まとめ:頭痛の影に、甲状腺が隠れていることも

頭痛はさまざまな原因で起こりますが、「最近いつもと違う頭痛が増えた」「疲れがとれない」という方は、一度甲状腺の検査を受けてみるのもおすすめです。

当院では、頭痛専門医内科医専門医の両方の視点から、甲状腺機能も含めて丁寧に診察しています。


「なんとなく不調」が、実はホルモンのサインかもしれません。
気になる方は、お気軽にご相談ください。

いのうえ内科脳神経クリニック
院長 井上 賢