いのうえ内科脳神経クリニックの院長の井上です。

広島地方はまだまだ梅雨入りしないのでしょうか?

今回は前回説明させていただきましたむずむず脚症候群についての補足です。

むずむず脚症候群について初耳のかたは、前回のブログを参考にしていただけると助かります。

Q1 むずむず脚症候群の予後について

症状が出現するのが10代であったり80代であったりします。

しかしこの病気は神経変性疾患ではないのでパーキンソン病やアルツハイマー病のように進行することはありません。

 

ご高齢になり症状が若干ながら軽快することもあります。

その間に原因疾患の治療をしてみたりします。

ドーパミン受容体の刺激薬や抗てんかん薬などを使用して症状をコントロールします。

これらのお薬は症状のコントロールですのでこれらのお薬で完治することは期待できません。

逆に、これらのお薬を飲むのをやめたからといって治療前より症状が悪くなるということも少ないと考えます。

Q2 血小板減少症がむずむず脚の原因になるか?

直接の関係はないと思います。

○○さんの場合は血小板減少のみならず、白血球も赤血球も減っています。

これらの三系統が減る疾患の原因のひとつとして鉄欠乏を含む栄養障害があります。

栄養障害によりむずむず脚症候群が出現している可能性は否定できません。

注)三系統が減る疾患では、再生不良性貧血、骨髄異型性症候群、発作性夜間血色素尿症などもあります。

参考 鉄欠乏状態が神経系にあたえる影響について