いのうえ内科脳神経クリニックの井上です。

頭痛で受診される患者さんから、外来でよくいただく質問の一つに
「MRIを撮った方がいいのでしょうか?」
というものがあります。

頭痛は多くの方が経験する症状で、その多くは片頭痛や緊張型頭痛など、命に関わらない頭痛です。

しかし一方で、まれに脳の病気が隠れていることもあります。

そのため医療の現場では、MRIなどの検査が必要な頭痛かどうかを見極めることがとても重要になります。

今回は、
「MRIを撮るべき頭痛とは ― 頭痛外来でよくある質問 ―」
というテーマで、どのような場合にMRI検査を検討するのか、頭痛外来の視点から整理してみたいと思います。

頭痛で不安を感じている方にとって、受診の目安の一つになれば幸いです。

もくじ

MRIを撮るべき頭痛とは

― 頭痛外来でよくある質問 ―

いのうえ内科脳神経クリニック
脳神経内科医 井上健


はじめに

頭痛で外来を受診される患者さんから、よく次のような質問を受けます。

「MRIを撮った方がいいでしょうか?」
「脳に何か異常がないか心配です。」

頭痛はとても多い症状で、多くの場合は

などの比較的良性の頭痛です。

しかし、まれに

  • 脳出血

  • くも膜下出血

  • 脳腫瘍

などの病気が隠れていることもあります。

そのため医療の現場では、MRI検査が必要な頭痛かどうかを見極めることが重要になります。


MRIを検討する頭痛の特徴

1 突然起こった激しい頭痛

突然起こる強い頭痛は注意が必要です。

特に

「今まで経験したことがない頭痛」

は検査が必要になることがあります。


2 今までと違う頭痛

片頭痛を持っている方でも

  • 痛み方が違う

  • 頻度が急に増えた

などの変化がある場合は検査を考えます。


3 神経症状を伴う頭痛

頭痛とともに

  • 手足のしびれ

  • 麻痺

  • 言葉が出にくい

などの症状がある場合は、脳の病気が隠れている可能性があります。


4 発熱を伴う頭痛

頭痛とともに

  • 発熱

  • 首の痛み

  • 強い倦怠感

などがある場合は、感染症の可能性があります。


5 徐々に悪化する頭痛

数週間から数か月かけて

だんだん強くなる頭痛

は注意が必要です。


6 朝方に強い頭痛

朝起きたときに強い頭痛があり

  • 吐き気

  • 嘔吐

を伴う場合は、頭蓋内圧の変化が関係していることがあります。


7 頭を打った後の頭痛

転倒などで頭部外傷があった場合、その後に頭痛が続くときは検査が必要になることがあります。


8 50歳以降に初めて出現した頭痛

若いころに頭痛がなかった人が、50歳以降に新しく頭痛が出てきた場合は検査を検討します。


すべての頭痛にMRIが必要なわけではありません

多くの頭痛は

  • 片頭痛

  • 緊張型頭痛

などであり、MRIで異常が見つからないことがほとんどです。

そのため、症状や診察所見をもとに、医師が必要性を判断します。


不安な場合は医療機関へ

頭痛はありふれた症状ですが、不安を感じる場合は医療機関で相談することが大切です。

診察によって

  • MRIが必要かどうか

  • どのような治療がよいか

を判断することができます。


最後に

頭痛の多くは命に関わるものではありませんが、まれに重大な病気が隠れていることもあります。

大切なのは

必要な場合に適切な検査を行うこと

です。

頭痛で気になる症状がある方は、遠慮なく医療機関にご相談ください。

当院でもお気軽にご相談いただければと思います。