もくじ

最近認知されてきた病気で気象病(きしょうびょう)というのがあるとのことです。

雨が降ると頭痛やめまいがしたり、関節が痛くなったりする状態を気象病といってます。

ただ、これは病気なのでしょうか?

先日NHKから取材の依頼が電話でありました。

「先生、雨が降ったりすると頭痛がひどくなったりします。

今回番組で気象病についてとりあげたいと思います。

ご意見をまず電話で伺いたいのですが。」

「。。。。。。。」

気象病(きしょうびょう)。。。初耳。。。でも雨が降ったら頭痛は常識です。

「気象病というのは病気ではないのではないですか?

雨が降って頭痛がでるのはもともと片頭痛や緊張型頭痛や蓄膿症などの病気が悪くなるからではないですか?」

正直に質問しました(笑)。

私の質問にがっかりしたようで(気象病について取材してこいと上司にいわれたのに。。。)

「では気象病という病気はないのですか?」と突っ込まれる感じで質問されました。

そんなこと言っても私は聞いたことないので、、、

昼の休憩時間の一コマでいろいろ話をしました。

以前このようなはなしがありました。

NHKの放送のためしてガッテンです。

頭部MRIにうつる深部白質病変という加齢性変化(だれにでもおこります)についてある先生が隠れ脳梗塞と呼びました。

それをきっかけに、多くの方がこの変化にたいして不安をいだいたことがありました。

とにかく病気に対する説明はうまくしないと患者さんの不安を煽る結果になります。

気をつけないと。。。

私の頭のなかでは、病気といえばその疾患自体に原因があるものを病気としてとらえてます。

Wikipediaで検索してみました。

病気はあいまいな概念であり、何を病気とし、何を病気にしないかについては、様々な見解があり、政治的・倫理的な問題も絡めた議論が存在している。

英語の illness(病気)は「不健康な状態」を意味し、disease(疾患、疾病)は「病気の原因」を意味するが、両者はしばしば混同される。

「ああ!なるほど!!!」

私や医師の頭のなかでの病気は疾患や疾病を意味していたのだと。

そして気象病を名付けた人の頭のなかではillnessの不健康な状態を意味していたのだと。

そこで気象病を名付けた方を調べてみました。

【参考文献】

文部省、日本気象学会編 『学術用語集 気象学編』 日本学術振興会、1987年、増訂版。ISBN 4-8181-8703-8。

つまり気象学の専門家が名付けているような感じです。

つまり医学用語では最初はなかったようです。

英語に訳すると気象病はmeteoropathyとなり、weather painと同義語になります。

つまり国際的には病気としての概念はなかったようです。

気象病

気象の変化による症状や、悪化する状態の総称です。

つまり正確には気象疾患となるのですが、通称気象病となりました。

症状としては「天気が悪いから古傷がうずくよ!」といった天気痛(Weather pain)のほかに、

メニエール病

喘息

めまい症

うつ病

頭痛

腰痛

肩こり

神経痛

関節痛

リウマチ

蕁麻疹

吐き気

など様々です。

また気象の変化は脳卒中や心筋梗塞のきっかけになりますので生命にかかわることもあります。

機序です!

気圧と気温そして湿度が変化することによります。

つまり、その変化に人の体がうまく対応できなくなることによって症状がでます。

花粉症は特定の季節に起きやすいので季節病といわれます。

熱中症は夏の暑いときに起きやすいのですが、気象病と季節病の両方の面を併せ持ちます。

ドイツでは生物学でない生気象学なるもの学問があります。

生気象学は気象と病気の関連を調べる学問です。

そのためドイツでは医学気象予報を国民に提供されているようです。

いろいろな説があります

・内耳などの気圧を感じるセンサーからの信号により自律神経系のバランスが交感神経優位になります。

それがストレス刺激となり様々な疾患を惹起するといわれます。

・気圧の低下により人の体が押される力がへり、血管が広がりやすくなるのが原因という説があります。

治療法

規則正しい生活

十分な睡眠

正しい食生活

となっております。つまり私が普段からいっているストレスを減らす生活です!

まとめ

気象病(きしょうびょう)について

医学的な病気と一般的な病気の違いについて

言葉は生き物 本当は気象疾患なのですが、気象病が医学用語になる

気象病について説明を加えました